フランシス・ベーコン展に行ったよ!


「フランシス・ベーコンって恋人にプレイとして殴られたことがあると思うんだけど。」「それはお前がドラッグをやったことが無いからそう思うんだよ。」
昔恋人とそういう会話をしたけど、たぶん間違ってないと思う。
ベーコンの絵はセクシー、都会的、クール、閉鎖空間的。
(小さなワンルーム、都会の男の子の一人暮らしの小さな部屋、蛍光灯の明かりを消すと窓の外からの街灯の明かりや玄関の電球の明かりだけになるような部屋、ホテルの小さな薄暗い部屋、ベーコンの4m×8mの小さなごちゃごちゃとしたアトリエ)
不安や恐怖や痛み、というキャプションをよく見るけれど、圧倒的にセクシー。エロい。
(でもそれは男性の体に対してのみだ。女体を描いた絵も一枚あったけれど、こういう形の物体が目の前にあるね。といった、静物画以上の匂いが全然しなくて清々しかった。)
不安や孤独、死と性と生、欲望と絶望と快楽、絵画に対する真摯な姿、成功と安定。
あんな絵を描いて80歳まで生きるなんて。
ゴッホへのオマージュで描いた習作の二点はとても可愛かった。ベーコンに田舎もあぜ道も森の匂いも似合わない。色彩がゴッホでベーコンの不安定さを足したらムンクみたいになりそうだけど、明るさと軽さがあって。
喘息をもたらす犬の影。
痛みで分裂するピンク色の裸。
悲鳴の形は苦痛によるものだけじゃないだろう。
絵画的構成の上手さと、それに乗せられた個人的な体験、感覚、神経。
絵の横にある文章は無意味(小中学生が読んでも害がないベーコンの解説なんて)、個人の神経と感覚の記憶を視覚から引きずり出す絵画。












